WORK -制作事例-

森のパレット -Pallet of forest-

Category : Exhibition Highdiyclub technology 

愛知県佐久島の森の中で展開されるツリーハウスプロジェクトの第一弾として制作したツリーハウス。
・対象の木にビスを打たない
・対象の木を汚さない
・ツリーハウスの中を視認できないような囲いをつくらない
・会期終了後は簡単に撤去ができるようにする
上記の条件で設計をしました。
このプロジェクトは会期終了後撤去され、また来年か再来年に他のアーティストによるツリーハウスが制作される予定です。

このプロジェクトのお話を頂いたときに、木にビスなどを打って固定するんだろうなと思っていましたが、先に上記の条件を頂いたので固定することはすぐに捨てました。


登山するとき、休憩するときは地面や石の上などに座って休憩していました。
周りを見渡すと木々が生い茂っており、木の上で休憩できたらよさそうだな。と考えていました。
そんな考えと今回のツリーハウスプロジェクトを重ね合わせてプランを考えていき、結果的に対象の木に一枚の床を挿入することでそんな妄想を実現しました。

プロセス
対象の木をBLK360で3Dスキャンして、そのデータをPCに取り込みデータから制作する形状を決定していきました。
大体のプランができたところで、名城大学の武藤先生に構造のアドバイスを頂きプランを進めていきました。
骨部材は大工さんによる手加工。フロアになる板はshopbotによるマシンでの加工。(木の幹の断面は手では複雑なのでマシンで加工する)
現地で骨材を浮かせながら施工しました。

佐久島ウェブサイト 展覧会情報→こちら
企画:オフィスマッチングモウル
写真:香村聖文(2-4枚目)

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展覧会詳細

会期 : 2022年12月3日(土)~2023年3月31日(金)
会場 : 佐久島・大山 こもれびの小径(西渡船場徒歩15分)
※ 12/1~27は西港閉鎖のため東港渡船場から徒歩30分

佐久島の森の秘密基地 ツリーハウスプロジェクト始動!
離島である佐久島は「海」の印象が強いでしょうが、実際に島の多くを占めているのは「森」です。島の西側にある大山に は、かつて県営佐久島キャンプセンターがありました。今回、新たなプロジェクトの舞台となるのは、20年前に閉鎖され、 今は跡形もないキャンプ場の散策道「こもれびの小径」です。

寄り添って立つ2本のヤマモモに期間限定(半年間)のツリーハウスを設置する「ツリーハウスプロジェクト」の第一弾は、『北のリボン』の設計者であるTABの横山将基による『森のパレット』。油絵のパレットに似た形の円盤には正面がなく、梯子が2本あることで回遊性を生み出します。あえて屋根がないことで、木登りと同じような非日常的な視点が得られるでしょう。

鬱蒼とした森の中に物体としての異物感を差し挟むためにツリーハウスには銀色が選ばれました。このパレットの色どりになるのは、そこに立つあなたです。
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information

完成日 2022.12
用 途 ツリーハウス
価 格 -
サイズ -
構造・材料 -