DIY snowboard No.2
合板で制作したスノーボードです。
岐阜県大垣市での住宅の改装のプロジェクトです。
以前は3世帯が住んだ家でしたが、いまでは夫婦2人が住む家になっています。大きな要望としては、部屋を明るくすること、断熱効果をあげること、玄関屋根が雨漏りを直すこと、外壁のメンテナンスを行うという4つでした。
この家は、夫婦2人で住むにはサイズが大きいと感じたことや全体を改装するより、部分的に手を加えていくほうが効率的だと判断しました。玄関を挟んで西側には和室、東側には洋室があり玄関は境界になっているような感覚がありました。主に手を加える部分は東側の洋室部分とし、計画を進めていきました。
空間の操作としては1階のリビングに吹き抜けをつくり階段を設置しました。もともとのリビング南側にくぼんだ場所があり、そこに収納が設置されていました。そのくぼみを利用し階段を設置しました。元々階段があった玄関部分は階段が移動することで広くなり抜けのある玄関になりました。
インテリアは部屋を明るくすることと、断熱効果をあげることを重点におき、サッシは2重サッシを採用しました。その際に選べる色は白とグレーと木目でした。施主は目の病気を患っており、光が差し込み反射する明るい壁面はまぶしいと判断し、その中からグレーを選択しました。サッシの色をグレーにすると壁面はサッシのグレーの近似色となり全体のイメージにつながり、また玄関の外壁にも使用しました。2階奥の壁面のグリーングレーは、全体の壁面がグレーになったのでグレー調のグリーンを提案しました。グリーンはお施主様のイメージから決めました。
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愛知県一宮市にあるRetailの施設内に入居する「Happy Printers Bishu」の空間設計を行いました。
Reatailは1930年代に建てられた繊維組合が保有する築80余年のビルです。現在では、マテリアルセンターが入っており、生地の販売も行っていたり、2階、3階はオフィスとして使用されています。
Happy Printers Bishuはデジタルファブリケーションの機材が置かれ、繊維の産地ならではのコラボレーションが生まれるようにしたいというクライアントの思いを汲み取りデザインを進めていきました。全体的に建物が持つ雰囲気と現代の技術であるデジタルファブリケーションの組み合わせを違和感なく落とし込むことを目指しました。
基本的なベースは既存の状態を活かしています。壁に貼ってあったクロスをはがすと当時の壁の色が出てきたのでそのカラーを活かしツートーンの壁と天井にしています。床や什器の素材はRetailの看板が木目であったため、針葉樹合板を使用しています。またロールカーテンのカラーはReatailの施設内にある彩度が低めのカラーをサンプリングし、TABがデザインし、今回のクライアントである堀江織物さんに制作していただきました。
堀江織物さんから糸の巻き芯が余っているとのことでしたので、その素材を使用して棚も制作しています。画像はこちら
用途:住宅 構造:木造2階建 延床面積:83.33㎡ 身体スケールをベースに周辺環境との良好な関係を築くことを目指した住宅です。 敷地が狭いうえに、2辺が道路に面しており、周囲に開きにくい状況でしたが、室内総高1820mm×3(身体的スケールの3×6合板三枚)をベースとし、 2階の床と、1階の窓を、半階上げることで、1階に光と風を取り込む安定したLDKを確保しています。 この断面的なズレによって、安定した1階、外部と繋がる1.5階、親密なスケールの2階、サンルーム、テラス、半地下、という様々な居場所がつくりだされます。 一つの家の中に、身体に馴染む多様な居場所があることで、その時々の心地よさを見つけながら生活できる住宅となっています。
掲載:新建築住宅特集2016年10月号