ACTIVITY -活動報告-

Archive of daily news

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TABのホームページのCONTACTページからお問合せメールをお送りした方でまだ返信が来ていない方は大変お手数ですが、再度お送りしていただければと思います。

2019.08.08 information .

第7回 JIA東海住宅建築賞2019

第7回 JIA東海住宅建築賞2019にて河合担当物件「SLBH4」が大賞を受賞しました。
お施主様、工務店様、その他の関係者の皆様、本当にありがとうございました。

2019.08.05 information .

INTERSECTIONS -case04- hacro× Yudai Suzuki

“INTERSECTIONS edit by TAB Journal”とはTABがこれまでに関わらせて頂いた場所や空間で過ごしている方々に焦点をあて、インタビューしていくコーナーになります。第四弾として2017年9月にオープンしたレディースセレクトショップ「hacro」にてオーナーである「鈴木 雄大」さんにインタビューを行いました。お店のオープンまでの道のりやオープンしてからの展開についてお聞きしました。

 

TAB:お店を始める経緯を教えてください。

鈴木:大学卒業後名古屋の百貨店に就職して7年間百貨店員として働いていました。その後フロアマネジメントやバイイングも経験し、結婚を機に転職をしようと思いました。その時は一家の大黒柱として、土日休みの仕事で年収を上げたいというのが動機でした。いろいろ転職先を探していたのですが、転職先はまさかの大手商社に決まり、希望していた土日休みで年収をあげられると思い働きだしました。29歳の年でした。

TAB:転職先は全然ジャンルが違いますね!笑

鈴木:本当にそうですね笑。でも結局続いたのは1年でした。その商社では大手自動車メーカーの自動車のパーツを手配する部署に配属されました。実際にものづくりのことは全く分からない中で図面を渡され、打ち合わせでは聞いたことがない言葉が頭の上を飛び交っていました。。。これはまずいなと思い、深夜まで仕事したり、調べたりして自宅に帰り、また早朝に出社の繰り返し。家族がいるから土日休みの仕事にしたにもかかわらず、土日も出勤してなんとか仕事を進めるために働いてました。しかし、やはりそんなことは長く続きませんでした。最終的にはボロボロになった自分を見かねて妻が会社に電話をしてくれて、病院に行き自宅療養になりました。

TAB:なるほど、なかなか厳しい状況ですね。。

鈴木:やはり自分には合わなかったのでしょうね。その後、1か月くらいは自宅から出れませんでした。2か月過ぎると親や友人たちと話せるようになり、3か月過ぎたくらいにはやっと今後どうしようかと思い始めるようになりました。冷静に考えてもやはり自動車は難しい。そうなると人生一回だし好きなことやってみようかとなってきました。そんなある日、冗談半分で妻に「一緒にお店をやってみようか?」と聞いたんですね。そうしたら、妻は僕の予想に反し「それ良いね!」と答えてくれて笑。絶対に反対されると思っていたので、逆にこれはちゃんとやらなきゃマズいと思い、起業について調べ始めました。調べるうちに愛知県の外郭団体の「あいち産業振興機構」という公的な機関が行っている「創業道場」というセミナーを見つけました。最初は本当に起業すると思っていなかったのでリハビリのつもりで通っていたんですが、大学では経営学部だったこともあり、講師の先生と取り組むのが楽しくて徐々に現実味が増していきました。笑ここでは企画書を作る課題が与えられ、それに取り組むスタイル。課題で作る企画書がそのまま事業計画書になるので、お店のイメージが膨らんでいきました。

どんなお店にしようかと考えた時に、新婚旅行でベルギーのアントワープに行ったときにふらっと入った路面店を思い出したんですね。すごく高級感のある内装に、お店に置いてある商品はマルニやヨウジヤマモトなどのハイブランドばかり。高いお店に入ってしまったなと思い値札を見ると100ユーロ前後でした。あれ!?安い!となり、カタコトの英語で店員さんに話すとモードの服を中古で売ってるんだよと接客してくれました。中古といっても状態も良く、とても気に入り、気づいたら妻とたくさん買っていました。笑

その時のイメージがあったので、新品と中古を織り交ぜたセレクトショップにしたいと考えました。事業内容の企画書がある程度まとまったところで、高校時代の同級生であるTABの横山さんに連絡しました。企画書を作っていて内装にどれくらいの金額がかかるのか、どういう物件がいいのかというのがわからなかったんですね。

↓物件の下見

TAB:最初の打ち合わせの時にはお店の名前、コンセプト、ビジネスモデルはほぼ決まっていて、コンセプトをもとにロゴやインテリアデザインを組み立てていきましたね。なぜ、刈谷市にお店を出そうと考えたのですか?

鈴木:僕の地元が刈谷市で、自宅の場所も刈谷市だったので、必然的にお店も刈谷市でと考えていました。名古屋も考えたのですが、立地の問題やランニングコストがかかりすぎると思い選択肢から外れました。打ち合わせ後、横山さんが岐阜や岡崎等のセレクトショップに連れて行ってくれて、名古屋ではなく地方でのお店の在り方もイメージできました。お店の場所を刈谷市と決めてから物件探しをし始めて、横山さんとも候補物件をいくつか一緒に見て、今の場所に決めました。物件を見ながらいろいろとアドバイスをしてくれたので良かったです。また物件を決める前に簡単な図面とCGのイメージを作ってくれたのがとてもありがたかったです。その時は本当にこういう感じになるの!?と思っていましたが、什器の詳細や個数などを追加していき、最終的にCGイメージと同じような感じになりました笑
「hacro」の由来は白い露と書いて「白露」なんですが、ロゴや什器の色、デザイン等は「白露」を連想するような形や色にしてくれたことで、お客さんに内装やロゴについて説明するときに説明しやすいです。また取引先のブランドに仕入交渉に行った時もお店のCGイメージを見せて説明すると、「こういうお店なら是非!」と言って下さることが多かったので助かりました。

↓CGイメージ

TAB:お店の見積もりから工事完了まで何かありましたか?

鈴木:お店の工事が進んでいく中でトイレの水がどこかで漏れているとなり、やばい!大丈夫かな!?となりましたが、横山さんと工務店さんが代替案を出してくれて納めてくれました。プロの仕事だなと思いましたね。あとは鉄の什器を作りたいと思っていて横山さんにデザインしてもらい、工事をお願いしている工務店さんに見積もりをお願いしたら予算をオーバーしてしまって。元々鉄は金額が高いと横山さんから聞いていたのですが、どうしても鉄で作りたい!と話していたら、TABさんがNOTCURRYの鈴木さんを紹介してくれて、いろいろ相談に載ってもらいなんとか予算に納まりつつ、要望も叶えてくれて大満足でした。

↓お店にデザインした什器が入ってきたときの様子

↓お店が完成した時の写真

TAB:今年の9月には2周年になりますが、オープン以降お店の反応はどうですか?

鈴木:僕のイメージしていた以上の反応がありました。笑 企画書段階では30~40代の女性をメインターゲットにしたお店を展開していくつもりでしたが、実際にオープンしてみると20代前半~80代までのお客さんがやってきます。女性の方々は親子で来てくれたりするのでメインターゲットの上下の世代も来てくれたのだと思います。現に親子や3世代のご来店は多いですね。メンズも全体としては少ないですが、男性の方も来てくれます。あとは、お店のコンセプトを決めてからスタートしたので取り扱いブランド、インテリアデザイン、ロゴ、DM等を含めたブランディングができたので統一感が出てお客さんもしっかり反応してくれたのかなと思いますね。

↓オープニングイベントの様子

↓1周年イベントの様子

TAB:hacroでは定期的にイベントもやられていますよね?

鈴木:最初は2か月に1回くらいでイベントを企画していたんですが、今では月に1回何かしら企画しています。最初はお客さんに知ってもらうためにイベントをしていたのですが、イベントの回数を重ねて行く中でお客さんも楽しみにしてくれています。TABの横山さんがイベントのDMも一括してデザインしてくれるので、統一感も出てお店を認知されることにつながっていると思います。実際に売り上げにもつながっていくので今後もいろいろと企画していきたいです。

↓hacroのショップDMと過去のイベントのDM

↓イベントの様子

あと地元で人気のキッチン菜さんと「hacro store @ 菜」というコラボイベントも開催しています。これは逆にhacroがキッチンにポップアップで出店するというイベントなのですが、普段とは違う客層にリーチできるので新規顧客の発掘につながっています。やはり異業種とコラボすると新たな発見が沢山あって良いですね。このイベントは今も継続していて半年に1回は企画するようにしています。

↓出展の様子

イベントを企画し続けていることで、いろんな人がお店にやってきて「こういうのをやりたいんですけど…」とアイデアを持ってきてくれる人も増えてきたように思います。実際にお客さん同士が繋がってイベントをしたり、商品をお店に置いてもらったりしています。この場所が人と人をつなげるハブみたいになるといいなと思っていたのでこの流れは嬉しいです。

TAB:hacroの今後の展開としてやりたいことはありますか?

鈴木:今年の9月でお店がオープンして2年になりますが、徐々に地域の人たちに認知してもらえていると感じています。あと、hacroらしいラインナップやイベントも出来てきてるようになってきているとも思っているのでこの流れを継続していけるようにしたいです。今後の展開としてはいろんな方とのコラボイベントを増やしていきたいですね。あとはこういう服が欲しいという声に対して小ロットでもいいのでオリジナルの商品を作っていきたいですね。直接、お客さんとつながっているのがセレクトショップの強みでもあるのでニーズを踏まえたオリジナルの商品を展開していけたらなと思います。もう一つは新たなお店も展開出来たらなと思いますが、まだもうちょっと時間はかかるかなと思います。笑


レディースセレクトショップ 「hacro」

愛知県刈谷市新栄町2-14 中央マンション105

TEL. 0566-89-1844

open. 11:00~19:00

定休日.  水曜日

駐車場.  有(3台)

https://www.hacro-kariya.com

instagram : @hacro.kariya

 

<イベントのお知らせ>

hacro Store @ 菜
2019/7/26(Fri) – 28(Sun) 11:00 – 17:00
開催場所:キッチン 菜 >>愛知県刈谷市一ツ木町8丁目11-13
連絡先:‪0566-23-0258‬(キッチン 菜)

以下詳細です。

菜の個室スペースにてhacroの期間限定ショップがオープンし、洋服やアクセサリー等ご用意!菜のシェフもご愛用のSCYE BASICSのアイテムもたくさんご用意します。イベント中は菜でも限定メニューのかぼちゃのかき氷をご用意し、皆様のご来店をお待ちしております。(限定メニューは無くなり次第終了。ランチタイムはご予約のお客様優先となります。)

※駐車場は20台程ご用意しておりますが、限りがございますので乗り合いでのご来場にご協力ください。
※期間中、hacroはクローズしておりますのでご注意ください。

 

2019.07.25 information .

TAB yataiとえきまえスクエアパーティの募集について

屋台について。

スクエアパーティを特徴付ける、レンタル屋台の写真になります。ナイトマルシェ時は屋根のないバージョンが標準になっております。

近々組み立て動画も公開予定です。出店者の方は出店申し込みフォームから現在1000円でレンタル可能ですのでお気軽に借りていただければと思います。ちなみに現在7月、8月ともに出店者絶賛募集中です。ウェブサイトからお問い合わせ申し込みよろしくお願いいたします!レンタルされた方は組み立て・解体サポートお願いいたします!

そして今後は販売も予定しておりますのでお楽しみに!

出展者募集ページはこちら

 

2019.06.26 information .

INTERSECTIONS -case03- SLBH01× Hiroshi Ogura

“INTERSECTIONS edit by TAB Journal”とはTABがこれまでに関わらせて頂いた場所や空間で過ごしている方々に焦点をあて、インタビューしていくコーナーになります。

第三弾として2018年3月に竣工した個人住宅「SLBH 01」にて住まい手である「小椋 裕司」さんと設計を担当したTABの河合を交えてインタビューを行いました。

小椋さんは「SLBH 01」の住まい手であり、小椋造園の代表をされています。TABが設計した住宅の庭のデザインもお願いしています。

↓SLBH 01(写真:新建築社)

TAB:そもそもどうゆう経緯で河合とつながったのですか?

小椋:僕がラブレターを送ったところから、、、笑

河合:岐阜県関市の2sr Houseが終わったくらいでしょうか。この住宅が住宅特集に掲載されたタイミングでメールをもらいました。ちょうど羽島市で住宅の現場が進んでいて、庭師の方を探していたところでした。小椋さんは関市に看板を出していて、その看板がセンス良かったので覚えていたんですよね笑
実際に連絡を取って会ってみると、こんな感じの風貌で仕事をきっちりしてくれました。僕の妻と同じ高校ということもあり、完成した庭の雰囲気もいいなと思って、その後の住宅の庭もお願いしていました。

TAB:SLBH 01(Super low-cost big house)はどのように進んでいったのですか?

河合:現場の打ち合わせの帰りに小椋さんから予算1200万円くらいで家は建つんですかね~?と聞かれて、そこで即答したんですよ「できますよ!」と。でも自分のことって最初には言わなかったんですよね。笑

小椋:その日のうちに自分の家ですと言いました。笑 河合さんの建築の考え方を聞いていて、それに共感していたのでお願いしようと決めました。最初は美濃市の土地で計画をしていたのですが、いろいろありまして今建っているこの場所の近くに仕事の機材とかを置く場所があり、職場から近いのでこの場所にしました。

TAB:土地が変わっていますね!土地が変わったらいろいろ変わるんじゃないですか?

河合:土地が変わる段階で予算1200万円でつくるシステムはほぼ出来上がっていて、あとは開口部や水周りなどを調整する段階に入っていました。なので土地が変わっても問題はなかったです。どうぞ。という感じでした。

TAB:どんな要望があったんですか?

小椋:奥さんの工房がほしい。キッチンの下は開いててほしい。トラックが置けること。書斎がほしい。屋根は切り妻がいい。床は杉がいい。などです。一般的な要望としてはかなり少ないですね。

河合:もろもろの要望を4間グリッドのなかでそれらを自由につくったらいいじゃないと考えていました。現にもともと僕が提示していた子供部屋の位置とは違うものになっています。また、奥さんの工房は今は1階でやっているけれども、どこか工房を借りるとなれば、今の場所はまた他の用途に使えるし、子供が大きくなったら仕切りを外して、開放的に使えるしみたいな感じでいいかなと。

↓引き渡し前の様子

小椋:実際にこのグリッドができていく中で、最初はがらんどうの場所でしたが、仕切りを作っていくと雰囲気が変わっていきました。壁一枚で変わっていくのが面白いなと。今は僕の書斎の隣に子供たちの勉強部屋をつくっています。ここは板を縦にするのではなく、横にして仕切りにしていて、2階からの視線の抜けがあるようにしています。

TAB:予算1200万円ということですが、プロセスを教えてください。

河合:建築ってデザインをしていく中で不合理になっていくこともあるなと感じていて、合理的に作っていくことをしたいと思っていたところに、この住宅の話がありました。この住宅は予算1200万円という大きなルールがあったので、徹底的に合理的にしていくことに努めました。合理的にするしか納まらないと思っていたので。笑 小椋さんにも割り切ってもらったし、僕のほうも割り切りがありました。
もともと小椋さんは造園をされているので自分でいろいろ作れるだろうと思い、施主のDIYレベルも加味しながら設計を進めてきました。小椋さんでも施工できるという条件。具体的には合板を切らないというのが絶対条件でした。なので、基本的にはホームセンターで売っている合板をグリッドの中に差し込むことで仕切りを作り、部屋を作っていったり、3層目に合板を置いて床を作って書斎にしたり。大工さんが行う通常の作業よりも簡単な作業で作ることができるようにしていきました。照明も自作でつくってますし。



小椋:”Super low-cost binbo house”ですね笑

河合:確かにそれかも笑。でも建築ってすべての人にフラットであってほしいし、建築にはもともとシェルター的な意味合いもあると思うんです。通常の家を作る予算じゃなくても合理的にしていくことで予算に納まっていきつつ、空間の自由度も獲得できるようなことができればいいんじゃないかと。あとは作っていくことでお客さんの考え方も変わっていくようなことができればよりいいなと思いますね。

TAB:SLBHというシステムは簡単に言うとどんなものなんでしょうか?

河合:SLBHというシステムの根底にあるのは合理的にコストを下げていくことがあります。それをベースにして個々の施主によって仕上げや住宅の機能等は変わればいいと思っています。
SLBHのシリーズは誰でも作れる技術を使って、今までとは全く違うものを作れるようにしたいと思い設計しています。プロの作り手の人以外でもつくれるようにすることは、設計を工夫することで施工が楽になるということ。そこには合理的に設計していることで生まれる秩序や知性みたいなものがあると思っています。

TAB:割り切っているからといって手を抜いているというのではなくて、全体を俯瞰して総合的にこれでいいというちょうど良さを求めているような気がしますね。

TAB:小椋さんは実際にこの住宅に住んでみてどうですか?

小椋:自分で作った部分が多くあるので、いい意味であまり気を使わずに住んでいる感覚はあります。河合さんと一緒に作った仕切りもありますが、その後に自分で足した仕切りもあります。住んでいて思うのは、将来的にもいろいろ変わっていくんだろうなと思います。その時々で変えれるのは、良いなと。あとは近所の子供たちがよく遊びにきますね。なんか楽しいんでしょうね。笑 フロアに節の穴が開いているんですが、そこから覗いたりして遊んでいます。

TAB:この住宅ができて小椋さんの中で何か変わったことはありますか?

小椋:この住宅を作ってから、河合さんに手伝ってもらって家の隣に小屋をセルフビルドで建てました。次は車庫を作ってみようかと思っています。笑小屋はこの住宅の子供みたいな位置づけです。

↓小椋さんが作った小屋の模型

TAB:それはすごくないですか。笑

河合:小椋さんは自分で小屋の模型を作って持ってきて話してくれました。もちろん手伝いましたが、作っちゃうのがすごい。小椋さんの仕事の幅も拡がったんじゃない!?笑 この住宅からいろいろ拡がって嬉しいですね。あと、SLBHシリーズはSLBH 02,SLBH 04も完成したので、いろんなバリエーションも見てもらえたらと思います。

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SLBH 01のWORKSページはこちら

小椋造園
504-0815
岐阜県各務原市蘇原東栄町1-35-1 huto
TEL / 090-1411-7216
FAX / 020-4669-1907
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Web:www.zooen-shokubutsu.com

2019.06.19 information .